高島 2021年07月29日

海と生き物の関係を知ろう!

海の栄養分を食べて育つ海苔(のり)について学び、いま、瀬戸内海で何が起きているのか考えてみよう。

海苔は豊かな瀬戸内海を守る生き物!

「せのお水産」の妹尾孝之さんは海苔養殖(ようしょく)ひとすじ40年の大ベテランです。
黒くてツヤのある、おいしい海苔は、栄養分が豊富な海でしか育ちません。
反対に、海中の栄養分が減ると、海苔は黄色くなったり、味が変わったりします。
海苔は海のちょっとした変化を私たちに伝えてくれているのです。
笠岡アイランドホッパーズA班・B班のみんなは、海の環境を守りながら良い海苔づくりを進める妹尾さんに、瀬戸内海と海苔の関係について、高島公民館でお話を聞きました。

海水には、海の生き物の栄養となる窒素やリンなどが溶け込んでいます。
海苔は、この窒素やリンなどを食べて成長します。
同じように、これらの栄養分を食べているのが、顕微鏡で見えるくらいの小さな植物プランクトン。
この植物プランクトンを動物プランクトンが食べ、それを小さな魚が食べ、小さな魚を大きな魚が食べるというように海の生き物はすべてつながっています。
そのため、窒素やリンが減ると植物プランクトンも減り、その結果、魚も減ってしまうのです。

窒素やリンは、山から川を流れて海にやってきます。
多くの川の水が流れこむ瀬戸内海は、これらの栄養分が豊富で植物プランクトンも多く、そのため少し緑っぽい色をしています。
しかし、妹尾さんは30年前と比べて海苔の色が悪くなったと感じています。
それは、人間の暮らしや産業の変化によって瀬戸内海の環境に変化が起こり、海中の栄養分が減ってしまったことを意味しています。

そこで、豊かな瀬戸内海を次の世代に引き継げるよう、妹尾さんは「海洋教育」に力を入れています。
瀬戸内海の魚が減っていること、漁師のみなさんが魚を増やす努力をしていること、海苔や植物プランクトンは海中の二酸化炭素を酸素に変えて海の環境を守っていることなどを教わったみんな。
また、ウミガメが主人公の「紙しばい」を通じ、人間が捨てた「ごみ」が海の生き物にとってどれだけキケンなのかを学びました。

いっぽう、瀬戸内海も地球温暖化の影響を受け、水温が少しずつ上がっています。
水温が上がると海の環境が変わるので、海苔は育ちにくくなります。
そこで、妹尾さんは息子の祐輝さんと何年もかけて研究を続け、水温の高い海でも育つ、別の品種の海苔養殖に成功しました。
技術が難しいため、国内でも数軒しかつくれない珍しい海苔です。
みんなは、その新しい海苔「幻紫菜(げんしさい)」を試食しながら、食べることと海、生き物、生命のつながりについて深く考えました。

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スポット・施設名

名称
株式会社 せのお水産
住所
笠岡市美の浜32-31
受付時間
9:0017:00 (日曜定休)
お問い合わせ
TEL & FAX 0865-67-6733 (株式会社 せのお水産)
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